卵巣は腫瘍が小さな段階では、無症状のことがほとんど。そのため、
腫瘍の小さなうちは、妊娠や別の婦人病の診察・検査にて偶然発見
されることが多いです。卵巣嚢腫の自覚症状が現れた時には、既に
腫瘍が大きくなっていたりします。
実際に腫瘍が大きくなると、腹部が太ったように感じてウエスト周りが
きつくなったり、下腹部に膨満感や痛みを感じるようになるという些細
な症状が出ます。また、膀胱が圧迫されてトイレが近くなったり(頻尿)、
便秘になったり、性交痛を感じたりすることがあります。
そんな卵巣嚢腫の症状の中で、特に気をつけなければならないのが
茎捻転です。
茎捻転は、卵巣嚢腫の大きさが4〜5cm以上になると、激しい運動
などをきっかけに嚢腫の根元が捻じれてしまうことを言います。激しい
下腹部痛や発熱、嘔吐・悪心を伴い、気付いた時には緊急手術とい
うことが少なくありません。嚢腫が捻じれることで、卵巣への血流が途
絶え、短時間の間に壊死を引き起こすため、早急に抗生物質を投与
して安静を保つ必要があるのです。
はじめに触診と超音波診断。この二つは内診であっという間に診断
可能です。腫瘍の大きさや硬さを調べます。しかし、この二つだけで
は中身を確認することはできません。そこでCTもしくはMRIで腫瘍
の中身を確認します。さらに、腫瘍マーカーで良性か悪性かを検査
します。腫瘍マーカーは血液や尿・便などを調べることで分かります。
ただし、正確な判断は開腹手術で実際に採取した腫瘍組織の病理検
査によって行なわれることとなります。